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ユニコーンオーバーロードのレビュー | 難しいけど買う価値があった理由

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ユニコーンオーバーロードは、美麗な2Dグラフィックと王道ファンタジーのストーリーが熱いシミュレーションRPG。戦略ゲームのような雰囲気から、「難しそう」「初心者でも楽しめるの?」と迷う人もいるかもしれません。

結論として、このゲームは初心者でも楽しめます。序盤はチュートリアル的に簡単だからです。

中盤以降はユニット編成やスキル設定が複雑になってきますが、難易度Casualにすれば最後までさくさく進める感じです。ストーリーや、親密度会話を純粋に楽しみたい人も安心。

一方で、Expertなどの高難易度にすると、ガチの戦略シミュレーションとして高いハードルで遊べます。

この記事では、実際にExpertクリアまで160時間プレイした視点から、ユニコーンオーバロードがどんなゲームなのか、良い点も微妙な点も正直にレビューしていきます。


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ユニコーンオーバーロードってどんなゲーム?

ユニコーンオーバーロードがどんなゲームなのか、簡単に解説します。

王子アレインの祖国奪還ストーリー

物語の中心は、帝国に滅ぼされた国の王子・アレイン。

離島で成長したアレインが、仲間とともに解放軍を結成して祖国奪還を目指す王道の戦記ファンタジーです。

1から国を取り戻す展開になっていて、キャラクターや解放軍の成長を実感できるのが熱い。戦記物らしく、親密度会話などで、キャラクター同士の関係性を追う楽しさもあります。


ゲーム全体の流れ

ゲームはワールドMAPを探索し、各地で発生するバトルクエストをクリアしながら進行する形式。

中盤以降はフリーシナリオ制になり、攻略順がかなり自由になります。いきなり高レベル地域に挑戦することも可能で、お気に入りの仲間を早めに加えて攻略するなど、プレイヤーの裁量で遊び方を変えられるのが面白い点。

あのキャラ使いたいけど終盤にならないと仲間にならないのか…、という悩みが解消されるのが嬉しい。

バトルクエストとユニット編成の基本

各地のバトルクエストは、自軍ユニットを操作して、敵拠点を制圧すればクリアのシミュレーションRPG。

1パーティは2〜5人、最大10ユニットまで組めるので、最終的には50人近くを指揮する大規模戦争の迫力が味わえます。

ユニットはまとめて指示を出すことも出来るので、操作に慣れれば面倒さは感じないかも。個人的には、敵ボスに対して全軍で突っ込めーって感じが好き。


ユニコーンオーバーロードが合う人/合わない人

このゲームが合う人/合わない人という段落用のサムネイル画像

合う人のタイプ

このゲームの特徴は端的に言うなら、キャラゲー+シミュレーションゲームの良いとこ取り。親密度会話や戦略性というワードにピンとくるものがあれば、ハマる可能性があると思います。


  • キャラクターの関係性や見た目を重視する人
    登場キャラクター同士の掛け合いや親密度会話が好きだったり、
    つい、好みのキャラ中心に編成してしまうような、キャラクター愛を存分に楽しめる人には向いています。

  • 剣や魔法のファンタジーが好きな人
    金髪エルフや獣人が登場する王道の中世ファンタジーが好きな人にもおすすめです。
    弓や魔法の飛び交う戦場、種族ごとの文化や関係性に触れるストーリーなど、物語の世界にどっぷり浸かれるようになっています。

  • ちまちまと戦略を練り、実戦で試すのが好きな人
    高難易度なら敵がちゃんと強いので、キャラクターの配置やスキル、装備を細かく考え、実際の戦闘でその成果を確認するのが楽しい人にもオススメ。思い通りに作戦がハマったときの達成感をしっかり味わえます。

合わない人のタイプ

このゲームは結構クセが強いので、以下の注意点もチェックしておくと、後悔しないと思います。


  • 反射神経や瞬時の操作を重視する人
    戦略を練ったりキャラクターや世界観をじっくり楽しむタイプの作品なので、反射的な操作や即時のアクション重視のゲームを求めている人には物足りなさを感じるかもしれません。

  • 戦略を組むのは面倒だけど、Casual難易度にはしたくない人
    編成やスキルの順番をじっくり考えながら戦略を組み、実戦でその成果を確認するタイプの作品なので、細かい計画を立てるのが面倒に感じる人や、簡単にプレイしたい人には少し負担に感じるかもしれません。

  • 最初から強い主人公が苦手な人
    このゲームの主人公は『芯の強い』心を持つ英雄。物語や戦闘で主人公の成長過程を追う楽しみが少なく、最初から頼れる存在として描かれるので、努力や成長のドラマを重視する人には物足りなさを感じるかもしれません。

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ユニコーンオーバーロードのプレイ時間は? 30~200時間超えも

遊び方によって大きく変わりますが、プレイ時間は30~200時間が目安。じっくり派からさっくり派、やり込み派まで幅広く楽しめる設計になっています。


さっくり派:約30時間でストーリークリア

CasualやNormalモードなら、30時間前後でクリア可能。
戦闘の倍速やスキップを活用すれば、さらに手早く進められます。
短時間でもストーリーの流れや戦闘の楽しさを味わえる設計です。


じっくり派:Expertで100時間超え

Expertモードでクリアを目指す場合、総プレイ時間は100時間ほど。
ユニット編成やスキル設定を完璧にしようとすると、全体の1/3くらいは準備に頭を悩ませる印象です。
さらに宝探しやレアアイテム集め、サブイベントまで網羅すると、+20~30時間は見込めるでしょう。


やり込み派:200〜300時間以上の周回プレイ

クリア後にはさらに高難易度モードも用意されており、2周目を遊ぶモチベーションとなっています。
1周目で通らなかった分岐埋めなども、ライブラリに反映されるためやり甲斐があり、やり込み派なら200〜300時間以上遊ぶことも可能です。

ただし、2周目への装備やレベルなどの引継ぎはありません。つよくてニューゲームは出来ないので注意。

【難易度】4段階調整と「詰まない」ための救済策

ユニコーンオーバーロードでは、難易度を4段階から自由に選べます。プレイヤーの腕前や遊び方に合わせて調整可能。

難易度の基本情報

ユニコーンオーバーロードの難易度は、Casual/Normal/Tactical/Expertの4段階。

ゲーム開始時に選択するが、バトル中以外はいつでも変更なので安心。

Casualはいわゆる「ベリーイージー」。
初心者でも詰まることはなく、ストーリーを楽しみたい人向け。

Normalは普通に「ノーマル」。
中盤以降は相性を考えたユニット編成をしないと厳しいかも。

Tactical/Expertは、「ハード」シミュレーションRPG好きな人向けのガチ難度。
相性だけでなく、スキル設定や装備まで考えないと勝てないクエストも出てきます。

TacticalとExpertの違いは微妙過ぎて、体感的には大差無い感じです。

実際の詰みポイントと救済策

実際はExpertでも、「難しい」と感じる場面は少なく、「勝てる」ユニット編成を覚えてしまえば、サクサク進めるようになっています。

育成要素やフリークエストで戦力を補えるので、レベルやステータスで押し切る戦法も可能です。

戦闘中にゲームオーバーになっても救済アイテムですぐに再開できるため、長期戦で1からやり直しにならないのも嬉しいポイント。

※戦闘中はセーブ&ロードが自由なので、少し邪道ですがロードを駆使してクリアすることもできます。

ユニコーンオーバーロードのプレイして良かった点

このゲームのプレイしてよかった点という段落のサムネイル画像

ここでは、ユニコーンオーバーロードをプレイして特に印象に残った点を紹介します。

設定に合ったグラフィック

ユニコーンオーバーロードはリアル頭身寄りの2Dグラフィックで、キャラクターの細部まで丁寧に描き込まれています。戦闘中のモーションも滑らかで、スキップ機能はあるのに、つい演出を見たくなる感じです。

絵柄もアニメ絵過ぎない落ち着いたイラストで、中世の戦記物という設定とマッチしている印象です。


自由度の高いキャラクターカスタマイズ

充実のカスタマイズ項目で、キャラへの愛着が湧きやすいのも特徴の一つ。

汎用キャラクターは、雇用時に名前・声・装備・ヘアカラー・得意能力(アタッカー/スピードスターなど)を設定でき、大半のクラスは男女どちらも選択可能です。

固定キャラクターも、後からアイテムで装備やヘアカラー、得意能力を変更できます。

例えば主人公のアレインは、デフォルトは祖国イメージの水色で王子らしい印象ですが、白&黒基調に変更してラノベ風の王子スタイルにすることも可能。

イベント中も変更後のカラーが反映されるため、ゲームの雰囲気をガラッと変えることが出来るのも面白いポイントだと思いました。


主人公アレインの言動が気持ち良い

解放軍を指揮するアレインは、決めるときに迷わないタイプです。
信じた道を真っ直ぐ進む姿勢が、一つ一つの選択に説得力を持たせています。

男性主人公に多い“曖昧で流されがち”という印象とは無縁。
そのブレない決断が物語の熱量を底上げし、プレイヤーまで熱くさせてくれます。

進めるほど好感度が増していく、不思議とクセになる主人公像。
恋愛面では定番の鈍さもあるのに、肝心な局面ではしっかり締める――そのギャップがまた良いんですよね。


戦闘そのものが普通に面白い

このゲームのバトルは、ただ敵を倒す作業では終わりません。

投石器や弓砲台といった兵器の扱い、森を利用した潜伏、飛行ユニットでの奇襲など、マップごとに選べる戦い方が変わります。

ユニット同士の戦いもSLG好きがハマる要素が満載。
バフを掛けて全体攻撃で一掃など、複雑なスキル設定が噛み合った時の爽快感は格別です。


固有キャラの層が厚い

この作品は仲間として加わるキャラの数がとにかく多い。
しかも“数だけ”では終わらず、一人ひとりに背景があり、そこに紐づいたストーリーが用意されています。

固有グラフィックとボイスも付いていて、ただの戦力ではなく“生きた人物”として印象が残ります。
ライブラリ(人物図鑑)や親密度会話で、そういったバックストーリーを垣間見れるのも◎。


細かい分岐の作り込み

フリーシナリオを採用している本作ですが、好きな順番で攻略できるだけではありません。
選んだ順によって、ストーリーや掛け合いが微妙に変わる場面が存在します。

物語の大筋は同じでも、さりげない変化を見つけられると妙にうれしいもの。

人物図鑑のコメントも分岐ごとに登録されるなど、全てをコンプリートするには何周もする必要があるほど作り込まれています。


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【キャラゲー要素】親密度会話とは? 詳しく解説

ユニコーンオーバーロードには、仲間の意外なストーリーが覗ける“親密度会話”が用意されています。
FEにおける支援会話のようなもので、メインストーリーで語られない、キャラクター同士の関係性を補完できる要素となっています。

日常会話系が多め

会話の大半は日常的なやり取りで、異性同士でも恋愛色は控えめ。
それでも、互いの距離感や信頼が伝わる場面が多く、思わず温かい気持ちになる瞬間があります。

さらに、すでに親友同士のキャラクターなら、どうやって仲良くなったか――その馴れ初めを垣間見ることができるのも楽しみなポイント。

ただの会話ではなく、絆や関係性を丁寧に描くことで、日常のひとコマが特別に感じられる作りになっています。


ストーリーの二人の”その後”の補完も有り

親密度会話では、ストーリー上で“良い関係”がほのめかされた二人の、その後が語られることも多いです。

「この二人、この後どうなるんだろう…!」という、プレイヤーの期待に応えてくれるのが嬉しい。


意外な組み合わせがもたらすドラマ

このゲームでは、予想外の二人の絡みなんかも見ることが出来ます。

たとえば、若き騎士と元傭兵、あるいは高貴なエルフの少女と年長の腹心――

意外ですが、妙に続きが気になる組み合わせですよね。


ユニコーンオーバーロードの無視できない問題点

ユニコーンオーバーロードには大きな欠点は少ないですが、無視できない問題点もあります。ここでは、私が気になったポイントを正直に紹介します。


スキル設定が複雑で、面倒すぎる

各キャラクターはソルジャーやナイトなどクラスに応じて複数のスキルを覚えます。戦闘はオートバトルなので、スキル発動の条件を事前に設定しますが、この設定が細かくて大変です。

例えばソルジャーの場合、ロングスラスト(騎馬系に強い・前後列貫通)とジャベリン(飛行系に強い)の2種類の攻撃スキルを使い分けるだけでも、詳細な条件設定が必要です。実際はこんな感じになります。

  • ロングスラスト:前後に並んだ敵 / 騎馬系
  • ジャベリン:飛行系
  • ロングスラスト:前後に並んだ敵
  • ジャベリン:HPが最も低い敵

スキルは上から順に判定されるため、条件設定を怠ると意図通りに動かず、戦闘結果に大きく影響します。ここに装備やパッシブスキルも絡むため、複雑さはかなりのものです。


買い物やユニット雇用で欲しい物を探すのが大変

数十単位の街があるのに、各町ごとに在庫や売っているものが異なるため、装備集めやユニット雇用でかなり手間がかかります。

特に終盤は、『どの町にあの装備売ってたっけ…?』という悩みが常に付きまといます。

このあたりも、しっかり装備や仲間を揃えたい人にはストレスになる部分だと思います。

【結局どうする?】ユニコーンオーバーロードの最終評価をチェック

記事の締めとして使うまとめ用画像

ユニコーンオーバーロードは、綺麗な2D世界で展開する王道の物語とキャラクター愛、そしてガチすぎる戦略的パズル(スキル設定)という二面性を持つ作品です。

難易度調整で誰でもクリアは可能ですが、この「FE系のファンタジーやキャラクターの関係性を覗くのが好きか」「複雑な戦略を練るのが楽しいか」にピンとくるかどうかが、本作の評価を分けるでしょう。

このレビューが、ユニコーンオーバーロードにハマれるか、見送るべきかの判断材料となれば幸いです。