PR

FFTリメイク全3作の比較感想|イヴァリース・クロニクルズが分かってる理由

FFTリメイク比較記事のアイキャッチ

「あのFFTが、フルボイスで喋ってる!」

FFTリメイク3作品を比較して、最初に驚いたのはイヴァリース・クロニクルズ版は”明らかにリメイクの質が違う”と感じたことだった。

フルボイス化は勿論、倍速や詠唱短縮、エンカウントスキップ、戦闘中オートセーブ――旧作の面倒な部分が、的確に快適化されているのだ。

一方で、獅子戦争版(PSP・スマホアプリ版)の追加ジョブが無かったり、PS版からのセリフに変化があったりと、旧作プレイヤーだからこそ引っかかるポイントも確かにある

この記事では PS版・獅子戦争版・イヴァリース・クロニクルズ版 を比べ、
どれを選べば後悔しないか を没入感・遊び心地・追加要素の有無から整理した。

“迷ったときに一番役立つ比較” になると幸いだ。

イヴァリース・クロニクルズの主な改善点一覧と解説

 
イヴァリース・クロニクルズを起動して最初に思ったのは、「ああ、ちゃんと分かってる人が作ったんだな」ってこと。

主な改善ポイント:

  • ランダムエンカウントのスキップ機能
  • 倍速機能で戦闘テンポアップ
  • メテオなど大魔法の詠唱時間を大幅短縮
  • 高難易度モード追加で、終盤も死闘が楽しめる
  • 戦闘中オートセーブで数ターン前に戻れる
  • フルボイス化(モブキャラの詠唱まで対応)

旧作の不満点はしっかり解消してくれた

上記の改善点を見れば、旧作の「惜しい点」が修正されていることがわかるだろう。

特に嬉しかったのが、メテオ等の魔法の詠唱時間が劇的に短くなったところ。終盤になっても大魔法を撃ちまくる、派手な戦闘が楽しめる。

フルボイス化もデカい。あの名言が声優の名演技付きで聞けるし、汎用ジョブのモブキャラまで「ひるがえりて来たれ、幾重にも その身を刻め… ヘイスト!」って喋る。キャラへの愛着度が爆上がりだ。

倍速とオートセーブのおかげで、「盗む」成功するまでロードを繰り返す、みたいなカジュアルな遊び方もできる。

仲間の上限人数が増えたり、PS版では盗めなかったアイテムが盗めるようになったりと、「かゆいところ」はちゃんと直してくれてる。

終盤の敵が弱すぎる尻すぼみ問題も高難易度モードで解決してて、エンディングまで緊張感のある戦いが続く。

当時のストレスをほぼ全部潰しつつ、FFTらしい戦略性はそのまま。これは間違いなく「分かってる」リメイクだ。

でも、旧作ファンとしては引っかかる部分もある

一方で、旧作プレイヤーには物足りない点も確かにある。

一番残念なのは、獅子戦争版の追加要素が入ってないこと

獅子戦争版にはFF12のキャラや新ジョブが追加されてたのだが、それらが全部カットされている。新要素を期待してた人にとっては、ちょっと物足りないかもしれない。

もう一つ気になったのが、セリフの変更。

例えばこんな感じ。

PS版:「戦うしか活路は無いのよ!」
IC版:「戦うしか私たちが生き残る道は無いの――!」

IC(イヴァリース・クロニクルズ)版は主語が明確で分かりやすい。でも、戦闘中のセリフとしてはちょっと冗長に感じないだろうか。「活路」って言葉の持つ緊迫感が薄れた気がする。

新規プレイヤーなら気にならないと思うけど、旧作ファンとしては結構引っかかるポイントだ。

ただ、そういう人のためにPS版そのままの「クラシック」モードも入ってるから、原作の雰囲気が恋しくなったらそっちで遊ぶこともできる。

※クラシックモードはセーブデータを共有できず、完全に「別のソフト」として遊ぶ形。ゲームの途中にクラシックモードに切り替えることはできない。

結論:初見プレイヤーには文句なし、旧作ファンは注意が必要

イヴァリース・クロニクルズ版のセリフの変更や追加要素の削減は気になるポイント。代わりにフルボイス化の没入感は別格だし、UIの快適さも段違い。

新規プレイヤーならストーリーが分かりやすくなったとも言えるから、安心して遊べると思う。

旧作ファンは、セリフの改変や、獅子戦争の追加要素が入ってないことには注意。高難易度モードで歯ごたえのあるボス戦が楽しめたり、フルボイスで懐かしのシーンを追体験できるのは◎。

新たな「かゆい点」は確かにあるけど、それでも「また、あのFFTが新鮮に遊べる」というのは嬉しいものだ。

ファイナルファンタジータクティクス – イヴァリース クロニクルズ デラックスエディション Nintendo Switch 2 Edition -Switch2

PS版FFTは、粗削りなのに忘れられない一本だった

 
『じゃあPS版のFFTはどうだったの?』
当時の記憶をゆっくり辿ると、まず思い出すのはオープニングの衝撃。

重厚なBGM、淡々と表示される字幕、中世の教会で王女を巡る攻防。
騎士たちが剣を交わすあの一瞬で、「こういう物語を遊びたかったんだよね…」って胸が熱くなった。

そこから始まる群像劇は、まるで長編の戦記物のようで。
ディリータやオヴェリアの選択に揺さぶられながら、次の展開を追いかけずにいられなかった。


エンカウント地獄と大魔法の“重さ”

しかし、ゲームが進むにつれて不便な点も目についてくる。

まず思い出すのが、同時ターン制なのに行動順が判りにくい事。誰がいつ行動できるのか、確認しづらいのは結構致命的だった。

ワールドマップを移動するだけで始まるランダムエンカウントもキツイ点。
スルーできるリメイク版と違って、1戦20分の雑魚戦と向き合うしかない。

さらに悲しかったのが大魔法。
メテオやバハムートの詠唱が長すぎて、敵も味方も何ターンも動く。
詠唱が終わった頃には、戦闘そのものが終わってる。
終盤のボス敵も同じで、唱えてる途中にタコ殴りして、倒せてしまうことも多かった。

「FFなのに大魔法が輝かない」というのは、何とも切なかった思い出だ。


それでも惚れてしまう理由

それでもPS版FFTを思い返すと、胸の奥がふわっと温かくなる。

誰か一人だけが主役じゃないストーリー。
ディリータも、オヴェリアも、脇役とされる人たちも、自分の正義を抱えて生きてる。
その世界の息づかいが、プレイヤーの心に刺さった。

名ゼリフ、緊張感のあるBGM、派手なエフェクト。
ウィーグラフで詰んだり、シドが強すぎたり、ラスボスが秒で溶けたり。
あの“惜しいところ”でさえ、今ではFFTを語る時の大切なピース。

粗削りで、面倒くさくて、でも確かに心を動かした一本。
PS版FFTはそんな不思議な魅力で、今も多くの人の中に残っているのだ。

獅子戦争版(PSP/アプリ)は、追加要素がメインのリメイク


スマホアプリとPSPで遊べる獅子戦争版は、イヴァリース・クロニクルズとは方向性が違うタイプのリメイク。
ベースはPS版そのままだけど、オリジナルにはなかった追加要素がしっかり入っている。


特徴

  • 新キャラ・新ジョブ・新アイテムが追加
    (イヴァリース・クロニクルズ版には未収録)
  • 仲間の上限人数が拡大
  • イベントムービーを追加
    当時の雰囲気を残したまま“見せ方”がアップデート
  • スマホでいつでも遊べる

注意点

  • 戦闘テンポはPS版と同じ
    倍速機能なし。リメイク版の快適さは無い。
  • オートセーブ仕様が独特
    ターンごとにオートセーブ。
    ロード後にアプリを落とすと、その戦闘が最初からやり直しになる場合がある。

補足

追加要素はかなり魅力的で、
「オリジナルのFFTに、もう少し遊べる幅が欲しい」
って人にはピッタリ。

逆に、快適さを重視するプレイヤーには少し“重さ”が残る。
物語や基本システムはPS版ほぼそのままだから、プレイフィールは完全にクラシック寄り。


まとめ

  • IC版が「快適さを底上げしたリメイク」
  • 獅子戦争版は「追加要素で遊べる幅を広げたリメイク」

そんな関係性になっている。

スマホで手軽に遊びたい人、追加要素をしっかり触りたい人なら、アプリ版の購入がちょうどいい選択。

※PSP版は処理落ちが気になるので、今遊ぶならアプリ版でOK。
通信協力クエストだけはPSP独自なので、そこだけ触りたい人向け。

ファイナルファンタジータクティクス 獅子戦争 公式コンプリートガイド (デジタル版SE-MOOK)

イヴァリース・クロニクルズ版を触って感じたこと

最初のイベントシーンが動き出した瞬間、世界の空気が一気に変わった。
「あのキャラクター達が喋ってる!」って胸があつくなる。PS版の当時、テキストから想像していた“声”が今は画面から自然に溢れてくる。

戦闘に入ると、その印象がさらに強まる。
アグリアスの技ひとつにも、きちんと息遣いが乗ってる。

「命脈は不動にて惜しむるべからず――不動無明剣!」

凛とした声で宣言されるだけで、技そのものが別物みたいに感じた。


フルボイス+快適UIで、戦略の楽しさが整理された

行動順や情報の確認が一目で済むようになっていて、
“PS版で面倒だった部分”がほとんど気にならない。
原作そのままの育成システムに触れていると、昔のワクワクが自然に戻ってくる。

微妙に変更されたセリフに引っ掛かりを覚えることは確かにある。

けれど、新規に追加された会話はあって、そっちは嬉しいサプライズ。
「あれ、こんな掛け合いあったっけ?」って気づく瞬間が楽しい。


新要素は控えめ。でも、“遊びやすさ”は確かに進化してる

大きなアレンジは少ないけど、
「昔のFFTを温度そのままで遊べる」
という点では、今いちばん手を伸ばしやすいバージョン。

快適さと懐かしさの境目がちょうど良くて、
旧作プレイヤーでもサラッと駆け抜けられる。
その“軽やかさ”が、このリメイクの強みだと思う。

結局、どのバージョンを選べばいいの?

ここまで読んで「で、結局どれ買えばいいの?」って思ってる人へ。タイプ別にまとめたから参考にしてほしい。

初めてFFTを遊ぶ人 → イヴァリース・クロニクルズ版一択

対応機種: Switch1・2 / PS4・5 / Steam

UIが超親切で迷わない。フルボイスで没入感も抜群。初見でも詰まらずに最後まで遊べる設計になってる。

「タクティクスSLGって難しそう」って不安がある人でも、快適に進められる。

追加要素が欲しい人 → 獅子戦争版

対応機種: スマホアプリ / PSP

新キャラ、新ジョブ、新アイテム。獅子戦争版にしかない要素が豊富。「リメイクならではの新鮮さ」を求めるなら、こっち。

ただし倍速機能はない。アプリで遊べるのは大きな強み。

昔のFFTをもう一度 → イヴァリース・クロニクルズ版

対応機種: Switch1・2 / PS4・5 / Steam

フルボイスであの名シーンを追体験できる感動は、想像以上。

しかも「クラシック」モードでPS版そのままも遊べるから、「あの頃のFFT」を確認したくなったときにも対応できる。わざわざPS版を買う必要はないだろう。

迷ったらイヴァリース・クロニクルズ版が安定

快適さ、没入感、遊びやすさ、どれを取ってもイヴァリース・クロニクルズ版が優秀。

ただし、「獅子戦争版の追加要素も気になる」「スマホで遊びたい」って人は、獅子戦争版も十分アリ。

どっちを選んでも、FFTの魅力は存分に味わえる。あとは自分のプレイスタイルに合わせて選んでみよう。